疑問を持つこと――審神者(さにわ)すること




 スピリチュアルの世界では、「ノンジャッジメント(疑わない・審判を下さない・争わない)」が最上だといわれています(ある天使さまのワークでもメインテーマになってますし)。
 が、それではいけないんじゃないか、人間の脳が退化する原因になるんじゃないか、と常々思っています。

 日本古来のシャーマニズムに用いられてきた降神では、「巫女(依坐・霊媒)」と「審神者(さにわ)」がペアになって神の託宣を聞いていました。
 巫女は神を降ろす役割をし、審神者が巫女に降りている神が本物かどうか確かめる役割をします。
 この審神者、様々な宗教の神や歴史を頭に叩き込んでいて、なおかつ巫女に降りている神が低級なものであれば、それを祓うことをしなくてはいけないという、ある意味巫女よりもすごいんじゃないか、という人なんです。
 「審神者」は、「ジャッジすること」を専門職とした人です。

 西洋の「降霊会」でも「審神者」役が居て(こっちでは、司会者とかいうらしい)、降霊会の管制をしていたようです。

 ……で、現在のスピリチュアル世界にあるチャネリング、これは「審神者」が居ますか? チャネラーがひとりで行っているのが多数なんじゃないでしょうか。
 「審神者」が居ないっていうのは、すごく危険なことなんだと思うんですが。

 昔からあった危ない遊びに「こっくりさん(狐狗狸さん)」というものがあります。
 この「こっくりさん」には色々な名前があって、「エンジェルさん」とか「キューピットさん」、「ウィジャボード」など様々です(実は、「ウィジャボード」を明治時代頃に輸入したのが、「こっくりさん」なんだとか)。

 「こっくりさん」……したことがある人もいるんじゃないでしょうか。実は、わたしも「エンジェルさん」はやったことがあります(それも一回は一人で。怖)。
 これは一種の降霊術で、とても危険なんです。やりはじめたのはいいものの、降りているものが帰ってくれなくて、本当に狐憑きみたいになってしまった(統合失調症みたいになってしまった)例もあるみたいです。
 「こっくりさん」でも、現れたものはさも高級霊のように振舞いますが、大抵低級霊のようです。

 で、チャネリングも、一種の降霊術ですよね。
 人間て、何か特別なことが出来るようになったら嬉しくなる、だから疑うことをしない性分があります。
 最近のヒーラーになりたい人(あるいは、もうなっている人)は、「特別になりたい病」(「スピリチュアルに嵌まる人の病的な部分」参照)を患っている可能性があり、自分の霊的能力を強化するために色々アチューンメントしてもらって、最強のヒーラーになろうとしていたりもします。
 ある意味、数々アチューンメントを受け不思議能力を身に着けようとしている人は、「魔◎っこメ◎ちゃん」や「聖◎士◎矢」、「美少◎戦士セー◎ームーン」になりたい「おとなこども」といえるのかも(笑)。

 チャネリングして、自分の前にすんごい神様や天使様、アセンデッドマスター様が名乗り出てくれて、チャネラーは舞い上がるかもしれませんが、それが本当にそういう存在なのか、チャネラーは確認したのでしょうか?
 えてして、高級霊は名乗らず、低級霊ほど高次の霊の名前を名乗る傾向にあるようです(このサイトさまなど、参考になるかも)。

 だから、チャネリングを受ける人は、チャネラーから受け取った情報を、疑い、自分で判断し、ジャッジしなくてはいけません。
 「ノンジャッジメント」は、「思考停止」「自分の人生を他人(神含めて)に丸投げ」と同じです。
 頭をフル回転させて比較し、判断し、自分で物事を決定するから、脳は生き生きと働き続けるんです。
 自分を生きるために、批判精神は大いに持つべきです。
 チャネリングを受けるなら、「審神者」になるつもりで、チャネリングを受けましょう。
 また、脳というのは不思議な生き物で、ありもしないことをイメージで鮮明に甦らせたり、外部から本や映像などでインプットされたものを、さも前世の自分に起こったことのように見せることが出来たりします。
 だから、チャネラーさんは、自分に降りた神を名乗るものが本物かどうか、常に疑って掛かるべきです。
 でないと、「統合失調症(一昔前の名前は精神分裂病)」になったりと、えらい目にあいますよ。
 それでなくても、お金儲けが絡むと、神様の恩寵も無くなるというし、エネルギーワークも綺麗な波動のものから憑き物系に変わることもあるみたいです(ここのブログサイトさまに、そう書いてありました)。

 ――で、自分が受けようと思っているヒーラーさんが、「自称ヒーラー」かどうか見分けるコツなど。






 以上の特徴のあるヒーラーさんは、「自称ヒーラー」の確率が高いという感じです。



 最後に、今年の12月4日に「スピリチュアル・霊感被害110番」というのが行われ、これからスピリチュアル商売や霊感商売の被害に遭った人も、どんどん訴えることが出来る世の中になりそうです。
 被害が酷い場合は、現在でも全国の消費生活センターに訴えることもできます。
 場合によっては、相談者が被害に遭ったヒーリングセンター・ヒーラー・新興宗教などを、将来リストアップされるようになるかもしれません。

 なので、スピリチュアル関係で痛い目に合わされた人は、相談するのも手です(わたしも電話相談の日、何度電話しようと思ったか……)。


 わたしはスピリチュアルを完全否定してはいません。霊は存在し、至極まっとうなヒーラーやチャネラーもいると思います。
 が、そうでない人もいますので、被害にあったことのあるひとりとして書いてみました。

 何事も、入り込みすぎない、というのが自分を救う手立てとなるのでしょうね(しみじみ)。



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