――――わたくしたちは死しては生まれ、また宇宙に回帰する。
まるで、散っては咲く桜のように――――。
「桜と喪失の10題(by.桃水玉屋)」より
散 桜 色
第一章 運命の誘い
いにしえより続く籠宮の巫女姫としてうまれた海部厳子は、如意輪観音に導かれるように都に上がってくる。
それは、逃れられぬ宿命の誘いでもあった――。
第二章 幽愁の椒庭
厳子の仕える皇太弟は、淳和天皇として即位した。
それに伴い、彼女は権謀渦巻く後宮の闇に呑まれてゆく事になる……。
第三章 麁乱荒神
空海の援けにより後宮から逃れた厳子。
が、淳和天皇は彼女を忘れられず、彼女は空海の手により出家することを望むようになる。
が、空海は首を縦に振ろうとはせず、厳子を宿命の坩堝に投げ込む。
第四章 回帰するいにしえ
空海と謀った麁乱荒神により犯されてしまった厳子は、荒神を受け入れる決意をする。
夢により見せられる、空海と弁才天女、そして厳子の宿縁。
厳子はいにしえの記憶と悲しい現実に対峙することになる。
…………以下連載中…………
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